空前のハトムギブームに対し、専門家はどう見ているのか。テレビやYouTubeでも情報発信を行う皮膚科医の友利新氏をはじめとする医療のプロは、ハトムギエキスの特性と限界を正確に理解することの重要性を指摘する。
ハトムギエキスは古くから漢方で「ヨクイニン」として親しまれ、肌のターンオーバーを整えたり、炎症を抑えたりする働きが期待されてきた。そのため、ニキビ・肌荒れケアの基本として取り入れることには一定の理がある。しかし、最大の落とし穴は「これ1本で保湿が完了する」と誤解してしまう点だ。
ハトムギ化粧水の主成分は大部分が水であり、油分はほとんど含まれていない。水分を補給した後に乳液やクリームで蓋をしなければ、付着した水分が蒸発する際に肌内部の水分まで奪う「蒸散現象」が起きる。水分を大量につければつけるほど肌がカサつくという皮肉な事態は、まさにこのアフターケア不足が原因なのだ。