2026年の写真トレンドを語る上で欠かせないのが、パーフェクトすぎるAIレタッチに対する世界的な揺れ戻しだ。顔の輪郭を整え、肌を滑らかにするアルゴリズムに誰もが疲弊し始めた結果、「毛穴すら愛おしい」と思わせる無加工のドキュメンタリー写真へと回帰する動きが加速している。
ここでは、レンズの特性と光の角度だけで被写体の魅力を極限まで引き出す。撮り直しが利かないフィルムカメラでの撮影では、被写体と撮影者の間にピンと張りつめた緊張感が走る。その一瞬の空気感ごと紙に定着させる体験は、スマートフォンの連写機能では絶対に味わえない快感だ。