私たちが日常的に利用するコンビニエンスストアの冷菓コーナーは、まさに日本経済の縮図だ。ワンコイン(100円玉)を握りしめて買ったかつてのアイスは、今や100円ではお釣りが来ない時代へと変化した。日本経済新聞が連日のように報じる物価高騰のトレンドは、冷菓の棚という最も身近な場所で、生活者の実感として突きつけられている。
給与水準が物価の上昇スピードに追いついていないと感じる消費者が多い中、アイスひとつを買う際にも「価値に見合うかどうか」という厳しい目が向けられる。その中でガリガリ君が選ばれ続ける理由は、数十年の歴史で培われた信頼と、10円の引き上げに込められた苦渋の意図が消費者にしっかりと伝わっているからにほかならない。