当時の撮影現場を知るベテランカメラマンは、彼女の驚異的なプロ意識についてこう振り返る。「南国のロケ地で過酷なスケジュールの中、佐藤寛子さんは一度も不満を漏らさなかった。ファインダーを覗いた瞬間、少女から成熟した女性へと表情が一変する。あのスイッチの切り替えは天性のものだった」。
また、集英社や講談社の担当者たちが口を揃えるのは、彼女が持っていたストーリー性だ。一枚の写真の中にドラマを感じさせる表現力は、当時のイメージビデオ市場でも突出していた。制作スタッフが『インプリント〜ぼっけえ、きょうてえ〜』の過酷な撮影現場で目撃した彼女の集中力は、鬼才・三池崇史をも唸らせたというエピソードは今や伝説となっている。