地下アイドルシーンを席巻したBiSは、まさかのメジャーレーベルであるエイベックスとの契約を果たし、アリーナ級の会場へと規模を拡大していく。メジャーという大資本の渦中に飛び込んでも、彼女たちの破天荒な姿勢がブレることはなかった。
その狂気のピークを示すエピソードの一つが、ドキュメンタリー映画『劇場版 BiSキャノンボール 2014』だ。過激なレース企画と極限状態の人間模様を捉えたこの作品は、表現の限界線に挑み続けるBiSのドキュメンタリーであり、表現者たちの肉体と精神のぶつかり合いを記録した奇跡的な映像群だった。メジャーの舞台に立ちながらも、常に自己破壊と再構築を繰り返す生き様は、カルチャーシーンに巨大な爪痕を残した。