本作の核心にあるのは、性欲の解消としてのセックスではない。そこに横たわるのは、圧倒的な「支配」と「非対称性」だ。
主人公の高校教師・原美鈴は、自らの性のトラウマと向き合えないまま、歪んだ関係性のスパイラルに陥っていく。ここで描かれる濡れ場は、観客を興奮させるためのものでは決してない。むしろ、見ている側に強烈な不快感と息苦しさを植え付ける。
「エロティシズム」という言葉で片付けるには、あまりにも暴力的で、冷徹。鳥飼茜の原作が持っていたその牙は、実写化というフィルターを通すことで、より生々しい肉体性を持って迫ってくる。