アニメーション制作業界における『トムとジェリー』の功績は、計り知れないほど巨大だ。劇場用短編アニメーションとしてアカデミー賞短編アニメ部門を7度も受賞した記録は、今なお歴史的な偉業として語り継がれている。
初期の制作を手掛けたメトロ・ゴールドウィン・メイヤー時代、スタジオは1秒間に24フレームという贅沢なコマ打ちと、フルオーケストラによる緻密な音響設計を導入した。キャラクターの表情変化や身体が伸び縮みする弾力的な作画表現は、後年の世界中のクリエイターに多大な影響を与えている。
時代が移り変わり、作品の権利がワーナー・ブラザースへと引き継がれてからも、その革新的なスピリットは途絶えていない。実写のニューヨークを舞台にダイナミックなCGアニメーションと融合させた映画『トムとジェリー』など、現代の最新技術を取り入れた新しいアプローチで、令和の時代にも新たなファンを獲得し続けている。