アニメ版において25年以上にわたり冒険の顔であり続けたサトシ。彼が世界王者となり、その物語がひとつの節目を迎えた時、アニメ業界やファン層には計り知れない衝撃が走った。長年テレビ東京系列などで放映されてきた伝統のバトンは、少女リコと少年ロイというダブル主人公へと引き継がれた。
制作を担当するスタジオOLMの関係者や企画陣が下したこの大決断の背景には、世代交代だけではない時代的な要請があった。かつてサトシが体現していた「ポケモンマスターを目指す一直線な情熱」に対し、リコが抱くのは「自分らしさやポケモンの心を探求する」という内省的な動機だ。現在はNetflixなどを通じてグローバルに配信されており、世界各地の視聴者層の変化に合わせた新たな主人公像が求められていた。