シリーズの大きな魅力は、主人公・鮫島鯉太郎(さめじま こいたろう)の入門から関取への昇進、そして幕内での激闘を描き切った壮大な3部作構成にあります。
第1部『バチバチ』(全16巻)では、かつて角界を追放された大関・火竜の息子である鮫島が、弱小の空流(くうる)部屋に入門。周囲からの偏見や自身の体格のハンデを跳ね返し、兄弟子やライバルたちと切磋琢磨しながら力士として覚醒していく姿が描かれます。
続く第2部『バチバチBURST』(全12巻)では、十両へ昇進した鮫島が、プロの厳しい洗礼を受けながら関取としての地位を確立していく激闘が展開されます。特にバチバチBURSTの結末では、最大の好敵手たちとの極限の取組を経て、満身創痍になりながらも悲願の幕内昇進(入幕)を果たす瞬間が描かれ、バチバチ最終回のネタバレとしても語り継がれる屈指の名シーンとなりました。
各シリーズを通じて描かれるライバル力士たちのバックボーンも非常に分厚く、敵役であっても土俵に立つ正当な理由と誇りを持たせる脚本力は、読者の感情を激しく揺さぶり続けました。