「あわや」は、国語辞典において「もう少しで重大な事態になりそうなさま」「一歩手前で」を表す副詞として分類されています。最大の特徴は、単に「もう少し」という程度を示すだけでなく、「危機的・破滅的な結末が目の前に迫っていた」という強烈な切迫感を伴う点にあります。
ニュース報道で「あわや大事故」「あわや大惨事」といった見出しが頻繁に使われるのは、読者や視聴者に対して一瞬で事態の深刻さとスリルを伝えられるためです。「もう少しで衝突するところだった」と表現するよりも、「あわや正面衝突」と表現したほうが、現場のギリギリの緊張感がダイレクトに伝わります。
後ろには「〜するところだった」「〜の惨事」といった、好ましくない結果を示す言葉が続くのが原則です。幸運な出来事やポジティブな成果に対して「あわや大成功」などと使うことは日本語として誤用にあたります。