数年前まで、ネット上の書き込み主を特定するには膨大な時間と費用がかかっていた。仮処分手続きと本訴訟を繰り返し、結果が出るまでに1年以上を費やすケースも珍しくなかったからだ。しかし、法改正の定着と裁判手続きのDX化が進んだ現在、そのタイムラグは極めて短い。
プロバイダ責任制限法の改正以降、発信者情報開示命令の手続きが一元化され、SNSプラットフォームからIPアドレスや契約者情報を取得するスピードは段違いに早くなった。海外に本社を置く大手SNS運営会社であっても、権利侵害が明確であれば速やかに情報が開示される。匿名アカウントの陰に隠れているつもりでも、通信ログという動かぬ証拠によって「誰が・いつ・どこから投稿したか」はあっさりと暴かれる。