2017年2月28日、所属事務所との契約満了に伴い発表された芸能界引退。直筆メッセージには「現在私は母になり、愛する家族と幸せな日々を送っています。このあたたかで、かけがえのない幸せを全力で守り続けたい」と記されていました。
中学生でスカウトされて以来、『野ブタ。をプロデュース』『梅ちゃん先生』など国民的ヒット作の主演を務め続けた堀北さん。常にプライベートを犠牲にし、過密なスケジュールとパブリックイメージに縛られる生活の中で、彼女が心から望んでいたのは「普通の温かい家庭を築くこと」でした。
家族社会学的な観点から見れば、この決断は昭和の伝説的歌姫・山口百恵さんの引退劇と重なります。自らの意思でスポットライトを捨て、自己決定権を行使して「家庭人」としてのアイデンティティを選び取る姿は、消費され続けるエンターテインメント業界における究極の自己防衛であり、極めて高い主体性の表れです。中途半端な休業ではなく「引退」と明言した潔さに、彼女の確固たる人生哲学が表れています。