過酷な金塊争奪戦の中で、杉元佐一とアシリパ、そして「脱獄王」白石由竹が築き上げた絆は、作品随一の温もりを放ちます。
アシリパが杉元に伝えた「杉元、相棒の言葉を信じろ」というセリフは、他者を信じることができなくなっていた元兵士の頑なな心を溶かしました。さらに、獲物を仕留めた際に感謝を捧げる「ヒンナ」や、過剰に恐れず受け入れる「オソマ」にまつわるやり取りは、文化の違いを尊重し理解し合うことの本質をユーモラスに描き出しています。
一方、ムードメーカーである白石由竹の「俺は逃げるのが得意なんだよ、杉元」に代表される愛され迷言の数々も見逃せません。シリアスな殺し合いが続くなかで、打算的でありながら最後には損得を超えて仲間を守る白石の軽妙なセリフは、物語の極上のオアシスとなっています。