食の多様性が急速に進む中、伝統食が直面してきた最大の壁が「成分の壁」だった。従来のレシピは小麦粉、卵、砂糖、小豆がベースだが、宗教的背景やアレルギー、ヴィーガン志向を持つ旅行者にとっては手が出しづらい側面があった。
この課題に対し、都内の先進的な店が乗り出した。新潟県産の超微粒子米粉を使ったグルテンフリー生地や、卵の代わりに植物性エマルジョンを用いた特製カステラ生地の開発だ。小豆も北海道十勝産の有機栽培品を100%使用し、甘さを極力抑えたすっきりとした後味を実現。元来の香ばしさを一切損なうことなく、世界中の誰もが安心して楽しめるユニバーサル・スイーツとしての地位を確立しつつある。