しかし、現代のハイテク科学鑑定の前には、どれほど精巧な偽造品も刃が立たない。特に決定打となっているのが、微小なサンプルから正確な年代を割り出す放射性炭素年代測定技術と、高解像度の3D-CTスキャン解析である。
最先端の放射性炭素年代測定を用いれば、ミイラを包む麻布や皮膚組織がいつの時代のものであるかが数年の誤差で特定される。包帯は紀元前のものだが中の骨は19世紀のものといった「フランケンシュタイン型」の偽造ミイラも、CTスキャンで内部を透過撮影すれば一目瞭然だ。木枠や金属製の釘、現代の接着剤の痕跡がディスプレイ上に鮮明に浮かび上がる。