当事者の日常を描いた作品にとどまらず、医療の現場から構造的な理解を深めるストーリー漫画も大きな話題を呼んでいる。講談社で連載され大ヒットを記録している『リエゾン -こどものこころ診療所-』は、児童精神科医と臨床心理士の葛藤と成長を描いた金字塔的コミックだ。子供の発達障害だけでなく、親世代の「隠れ発達障害」や大人の二次障害という重厚なテーマにも深く切り込んでいる。
劇中で展開される精神医学の専門知識や、地域医療・行政・学校が連携する臨床現場の描写は極めてリアルだ。診断名がつくことへの恐怖や葛藤、そして受容へのプロセスを克明に描くことで、医療へのアクセスに二の足を踏んでいた読者の背中をそっと押す力を持っている。