彼の表現力の根底にあるのは、幼少期から身体表現に親しんできた類稀な環境と、18歳で単身渡米した際の泥臭い経験だ。日本舞踊家の父とバレエダンサーの母という芸術的血統を受け継ぎながらも、アメリカでの生活は決して平坦なものではなかった。言語の壁や熾烈なオーディション競争の中で、自身の身体ひとつを武器に生き残ってきた自負が、現在の彼の堂々たる立ち振る舞いを生み出している。
特にブロードウェイで培った圧倒的なリズム感と躍動的なステップは、日本の劇評家や演出家からも高い評価を受けている。ただ技術を見せるのではなく、一挙手一投足にストーリーを宿らせるダンススタイルは、ステージ全体のクオリティを引き上げるダイナモとして機能しているのだ。