潤滑剤だけでは関節を通過しない場合、救急外来でも応用される「糸を使った圧迫手法」が非常に効果的だ。準備するのは、滑りの良いデンタルフロス、もしくはある程度の強度がある太めのタコ糸(約50cm〜1m)。
まず、糸の一端をピンセットや安全ピンを使い、指輪と指の皮膚の隙間に通す(手の平側から指先側へ向かって通すと作業しやすい)。次に、指輪のすぐ上から指先(第二関節の先)に向かって、糸を隙間なくきつく巻き付けていく。この巻き付けによって、腫れ上がった皮膚を物理的に圧縮して指を細く整えるわけだ。
巻き終えたら、指輪の根元に通しておいた糸の端を持ち、指先に向かって巻きを解く方向へクルクルと引いていく。すると、解ける糸の回転力に引っ張られる形で、指輪が圧迫された指の上を自動的に滑り移動し、驚くほどスムーズに脱出できる。