若者の行動様式が変化した背景には、心理的な要因だけでなく、極めて現実的な経済事情も絡んでいる。ここ数年続いた世界的なインフレと実質賃金の伸び悩みは、若年層の消費行動に冷徹なリアリズムをもたらした。
1泊数万円に跳ね上がるホテル、一夜限りの特別コースで数万円を取るレストラン、そして高額なプレゼント。バブル期から続いていた「クリスマス=豪快な浪費」という固定観念は、現代の若者にとってあまりにもコスパが悪いイベントとして映る。
都内の大学に通う学生は言い放つ。「一夜の雰囲気作りのために何万円も使うくらいなら、普段の生活費や趣味の推し活に使いたい。見栄を張るためのイベントに振り回されるのは、もう時代遅れだと思う」。商業主義が過熱すればするほど、冷めた視線を送る人々が増えていくのは自然な流れと言えるだろう。