館内に足を踏み入れると、1階には「寄生虫の多様性」、2階には「人体に関わる寄生虫」をテーマにした学術展示がコンパクトに凝縮されています。薄暗いフロアに整然と並ぶ無数のガラス瓶は、どこか神秘的で荘厳な空気すら漂わせています。
最大の目玉は、2階に鎮座する8.8メートルの「日本海裂頭条虫(サナダムシ)」の実物標本です。これは40代男性の体内から駆除されたもので、展示ケースの横には標本と全く同じ長さの平らなリボンが設置されており、実際に手に取ってその規格外の長さを体感することができます。
さらに、日常の食生活に直結する身近な展示も充実しています。秋の味覚として親しまれるサンマの腹部に見られる赤い糸のような寄生虫「ラジノリンクス」の解説や、生魚の摂取で注意が必要な「アニサキス」の生態など、知っていれば生活の知恵になる実用的な知識が分かりやすくパネル解説されています。