冬の訪れとともに、神の子池へと続く林道は深い雪に閉ざされる。積雪期には車両の進入が制限され、一般の観光客が気軽に立ち入ることはできない。しかし、この冬季アクセス規制は単なる除雪コストの問題ではなく、脆弱な森林生態系と野生動物の越冬環境を守るための重要な防波堤でもある。
現在、清里町観光協会などが中心となり、スノーシューを履いてガイドとともに静寂の森を歩くエコツーリズムの取り組みが進化している。無秩序な立ち入りを防ぎつつ、厳冬期ならではの幻想的な姿を安全に体感できる持続可能な仕組みだ。
環境省や地元自治体による木道整備やマナー啓発も功を奏し、観光公害による水質悪化を防ぐ取り組みが続けられている。「ただ消費する」観光から「自然を守り伝える」観光へ。その最前線がここにある。