彼らの真骨頂は、楽器演奏だけに留まらない。演奏のクライマックスで楽器を置き、一斉に声を合わせて歌い出す独自の「管弦楽×合唱」スタイルこそが、観客を鳥肌立たせる最大の演出だ。クラシックの伝統的な形式をベースにしながらも、合唱を融合させることで劇的なストーリー性を構築している。
「楽器で表現しきれない感情の深みを、自分たちの声でダイレクトに届ける」。そう語る部員たちの表情には確固たるプライドが満ちている。管弦楽の豊かな響きに重なる肉声のハモりは、ホール全体を包み込むような温かみと壮大なスケール感をもたらし、終演後には涙を流しながら拍手を送る観客が後を絶たない。