なぜそこに立つのか?神域の門「鳥居」に秘められた結界の謎と禁忌

なぜそこに立つのか?神域の門「鳥居」に秘められた結界の謎と禁忌

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鳥居のルーツには諸説あり、今なお議論が尽きない。最古の神話的言説として名高いのが『古事記』や『日本書紀』に見られる「天岩戸開き」のエピソードだ。太陽神である天照大御神が岩戸に隠れ、世界が闇に包まれた際、神々は常世の長鳴鳥(鶏)を木に止まらせて鳴かせ、神の注意を引こうとした。この「鶏の止まり木」こそが「鳥居」の語源であるという説は根強い。

一方で日本民俗学のアプローチは、より多角的な風景を浮かび上がらせる。村落の境界に疫病や悪霊の侵入を防ぐために掲げられた注連縄(しめなわ)や木組みの門、あるいは大陸から伝来したインドのトーラナや中国の牌楼(はいろう)との類似性。外から訪れる未知の力、すなわち「まれびと」を迎え入れつつ、危険なモノを遮断するフィルターとして、鳥居は地域の境界信仰と結びつきながら独自の進化を遂げてきた。

田中 結衣
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田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。