本作の圧倒的な成功を支えたのは、主演を務めた白鹿と張凌赫の圧倒的な表現力に他ならない。二人が画面上で起こした化学反応は、観客の感情を激しく揺さぶった。
白鹿は、傲慢だった前世の姿と、贖罪の念に駆られながら懸命に生きる二度目の人生のギャップを見事に演じ分けた。表情の微細な変化だけで心の揺らぎを表現する技術は息をのむほどだ。対する張凌赫も、冷徹な師・謝危が秘める狂気と弱さを時に激しく、時に物悲しく演じ切り、役者としての新境地を切り開いた。この二人の火花散るぶつかり合いがあったからこそ、終盤の感情の爆発がこれほど深く刺さるのだ。