志村知之さんの声のトーンやふとした仕草には、どこか志村けんさんの面影が強く残る。東村山市役所を定年退職した後も、地元の人々から親しまれ続ける知之さんは、弟が遺した功績を静かに守り続けている。東村山駅前に立つ志村けんさんの銅像を訪れるファンに、温かい声をかけることもしばしばだ。
どんなに有名になっても、帰省した際には地元の味を好み、飾らない一人の弟に戻っていたという。「あいつは最期まで、人を喜ばせることが大好きな男でした」と語る知之さんの瞳には、深い兄弟愛が宿っている。華やかなスポットライトの当たる世界と、素朴な故郷。二つの場所を結んでいたのは、幼い頃から変わらない家族の絆だった。