「ミス・ブランニュー・デイ」が世に送り出された1984年、日本はまさにバブル景気へと向かう狂騒の入り口にいた。女子大生ブームが巻き起こり、誰もがファッション雑誌を片手に、最新のトレンドを追い求めていた時代だ。桑田佳祐が描き出した「ミス・ブランニュー・デイ」とは、まさにそうした時代の空気を体現した女性像だった。
彼女たちは、常に「新しいもの(Brand-New)」を追い求め、他人にどう見られているかだけに神経を尖らせる。主体性を持たず、メディアが作り出した流行をそのまま自分のアイデンティティとして取り込んでいく姿。当時の大人たちはそれを単なる若者の風俗として笑い飛ばしたが、桑田はそこに潜む危うさをいち早く察知していた。