北海道小樽市に1991年に開館した「石原裕次郎記念館」(ファンからは「石原裕次郎館」の愛称でも親しまれた)は、開館以来約26年間にわたり2000万人以上の来場者を魅了し続けた。海を愛した石原裕次郎のゆかりの地として、小樽の観光振興にも計り知れない貢献を果たしている。だが、2017年8月の閉館は、ファンに大きな衝撃と深い寂しさを与えた。
建物の老朽化や塩害による耐震上の問題、そして展示品の保存環境の限界が閉館の直接的な引き金となった。当時の関係者は、ただ思い出を風化させるのではなく、裕次郎の生き様を最も美しい記憶のまま永遠に残すための苦渋の決断だったと振り返る。最後の日には大勢のファンが詰めかけ、涙とともに昭和の大スターへの感謝を告げたのだった。