物語のプロローグから最終局面に至るまで、常に台風の目であり続けたのが両面宿儺の指である。虎杖悠仁が1本目を飲み込んだ瞬間から、呪術界の歯車は狂い始めた。
なぜ呪術高専はこれらを破壊できなかったのか。それは「破壊できない」という強力な縛りによって、逆にその存在が永遠に保たれているからだ。封印の札で呪いを誤魔化し、時が経つにつれて周囲の呪霊を惹きつける撒き餌と化す。この悪循環そのものが呪術界の腐敗と限界を象徴していた。
1本ごとに宿儺の魂が分割して封じられており、本数を増すごとに宿儺の本来の力が蘇っていく。毒でありながら、同時に抗い難い力そのものであるという二面性が、キャラクターたちの倫理観を試す装置として機能していた。