本作が誕生したのは1975年。制作を手掛けたアニメーション制作会社グループ・タックと、番組を企画・放送した毎日放送(MBS)の先見の明は、今なおテレビ業界で高く評価されている。商業性ばかりが追求されがちだったテレビアニメ業界において、文化的な遺産を映像として残す試みはきわめて冒険的だった。
日本各地に伝わる日本民話を取り上げ、水彩画のような背景美や、実験的な作画技法をふんだんに取り入れた。ただの子供向け児童アニメの枠には収まらない、芸術的価値の高いアニメーションを毎週お茶の間に届け続けた功績は大きい。クリエイターたちが一話一話に注ぎ込んだ熱量は、今見返しても全く色あせていない。