「尾張屋本店」という屋号を検索した際、現在ネット上には「閉店・長期休業を惜しむ声」と「相変わらずの大行列に並んだというレポート」という、一見矛盾するふたつの情報が入り乱れています。この混乱を紐解く鍵は、「京都・烏丸御池の本家尾張屋 本店」と、「東京・浅草の尾張屋 本店」という、ルーツの異なるふたつの超一級老舗の存在です。
発端となったのは、2026年10月に京都の「本家尾張屋」公式サイトから出された公式発表でした。寛正6年(1465年)創業、実に560年以上の歴史を誇り、宮内庁御用達としても知られる京都屈指の老舗が、蕎麦飲食店の長期休業および菓子製造販売の終了を告知したのです。このニュースがSNSを駆け巡り、蕎麦ファンに激震が走りました。
一方で、作家・永井荷風が足繁く通ったことでも知られる東京・浅草の「尾張屋 本店」(創業1860年)は、国内外の観光客を巻き込んで連日満席の賑わいを見せています。ネット上で「尾張屋本店が営業していないかもしれない」と不安視したユーザーが一斉に検索をかけた結果、混同が生じてトレンド急上昇を招いたというのが、2026年現在の注目度の真相です。