高校の定期試験や大学入学共通テスト、二次個別試験で必ず出題される文法事項と重要古語を整理します。得点源に直結するポイントを厳選しました。
1. 最重要の文法識別・品詞分解
- え得まじかりける
「え(副詞:下に打消を伴い『〜できない』)」+「得(ア行下二段動詞『得(う)』の連用形)」+「まじかり(打消推量・打消可能の助動詞『まじ』の連用形)」+「ける(過去の助動詞『けり』の連体形)」。
訳:「手に入れることができそうもなかった」。構文として「え〜打消」の呼応は最頻出です。 - よばひわたりける
「よばひ(ハ行四段動詞『よばふ』の連用形。『呼ぶ』の反復で『求婚し続ける』)」+「わたり(ラ行四段動詞『わたる』の連用形。補助動詞で『〜し続ける』)」+「ける(過去の助動詞『けり』の連体形)」。
訳:「何年間も求婚し続けていた」。 - はや夜も明けなむ
「はや(副詞:早く)」+「夜(名詞)」+「も(係助詞)」+「明け(カ行下二段動詞『明く』の未然形)」+「なむ(他者へのあつらえ・願望の終助詞)」。
訳:「早く夜が明けてほしい」。※係助詞「なむ」ではなく「未然形+なむ(願望)」の識別はテスト頻出です。 - 食ひてけり
「食ひ(ハ行四段動詞『食ふ』の連用形)」+「て(完了の助動詞『つ』の連用形)」+「けり(過去または詠嘆の助動詞『けり』の終止形)」。
訳:「食べてしまった」。 - 消えなば消えよ
「消え(ヤ行下二段動詞『消ゆ』の未然形)」+「な(強意・完了の助動詞『ぬ』の未然形)」+「ば(順接仮定条件の接続助詞)」+「消え(ヤ行下二段動詞『消ゆ』の連用形)」+「よ(完了の助動詞『ぬ』の命令形)」。
訳:「消えてしまうならば、いっそ消えてしまえ(消えてしまえばよかったものを)」。
2. 芥川で押さえるべき係り結びの法則
- 「かれは何ぞ。」となむ男に問ひける。
係助詞「なむ」を受けて、結びの動詞が連体形「問ひける」となっています。口語訳では「男に尋ねたのだった」と強調のニュアンスを汲み取ります。
3. 入試頻出の重要単語チェック
- からうじて:【副詞】やっとのことで、辛うじて。
- あばらなる:【形容動詞(ナリ活用)連体形】荒れ果てている、隙間だらけの。
- 胡簶(やなぐひ / えびら):【名詞】矢を入れて腰や背に負う武具。
- 足づりをして:【名詞+サ変動詞】悔しさや悲しさのあまり地団駄を踏むこと。
- 甲斐なし:【形容詞(ク活用)】どうしようもない、効果がない、無駄である。