時代を19世紀の野球黎明期まで巻き戻すと、さらなる歴史的理由が立ち現れる。当時の球団には、専任の「監督(マネージャー)」という職種自体が存在しなかった。チームの全権を握っていたのは、主将であり主力打者でもある「キャプテン」だったのだ。
彼らは試合に出場しながらチームの陣頭指揮を執る「選手兼任監督(プレイング・マネージャー)」だった。当然、自分が打席に立ち、守備に就く以上、他の選手と同じユニフォームを着なければ試合が成立しない。やがて時代の変化とともにベンチ専任の指揮官が誕生したが、兼任監督時代の衣服文化とルール上の取り決めがそのまま受け継がれ、今日にいたる伝統として定着した。