外見だけで両者を区別することはほぼ不可能に近い。しかし、その生存基盤と生態系におけるポジションは根本から異なる。
野良猫は、基本的に人間の生活圏内で暮らす。住宅街や公園、漁港などを拠点とし、人間が与える餌や家庭ごみ、あるいは生活圏周辺のネズミなどを主食とする。人間に対する警戒心を抱きつつも、その生存は人間の社会活動に依存しているのが特徴だ。
対照的に、野猫(ノネコ)は人間社会から完全に隔絶された山林や原野に生息する。自力で小鳥やトカゲ、小型哺乳類、昆虫などを捕獲して食いつなぐ、完全な野生の肉食獣だ。人の気配を感じれば瞬時に姿を消し、人間に頼ることなく自然界の中で生態サイクルを完結させている。