ブームの再燃を語る上で欠かせないのが、映像メディアによる絶大な後押しだ。かつてテレビ東京系列で放送され、瞬く間に世界中で社会現象を巻き起こした『PUI PUI モルカー』は記憶に新しい。見里朝希監督が手がけたこの愛らしいストップモーション・アニメーションは、コマ撮り特有の温もりとコマごとの繊細な表情変化で大人から子供までを魅了した。
現在ではNetflixなどのグローバルな配信プラットフォームを通じ、日本発のコマ撮り文化が世界各地へと波及している。従来のおばあちゃんの趣味といった伝統的な手芸のイメージは刷新され、映像作家や若いクリエイターが新たな表現媒体として羊毛を選ぶケースが激増。これまでにないスタイリッシュな作品群が生まれる原動力となった。