来場者が最も強く反発しているのが、チケット価格の急騰だ。かつての須磨海浜水族園時代は大人700円程度と、誰もが気軽に通える市民の憩いの場だった。しかし、現在の神戸須磨シーワールドでは変動価格制が導入され、最盛期には大人1人3,700円以上、さらには周辺駐車場代や館内飲食費を合わせると1家族で数万円が飛ぶ。この一変した価格帯が市民に与えた衝撃は大きい。
この強気の価格設定には構造的な理由がある。神戸市が主導したPFI事業において、公費負担を抑えつつ民間の資金とノウハウを活用する手法が採用されたためだ。事業者に選定された株式会社グランビスタ ホテル&リゾートは、巨額の整備費を回収し持続可能な経営を行う必要がある。久元喜造神戸市長も「都市の価値を高める拠点」として期待を寄せるが、市民目線のリーズナブルさと高級リゾート路線の乖離が、不満の火種となり続けている。