1990年代半ば、日本中が固唾をのんで見守ったのが梅宮アンナと羽賀研二の交際だった。モデルとして絶大な人気を誇っていた彼女と、希代のプレイボーイとして知られたタレントの熱愛は、発覚直後から激しい賛否両論を巻き起こす。
世間が最も衝撃を受けたのは、羽賀が抱えていた巨額の債務問題と、それに対する彼女の献身的な姿勢だった。周囲からの「騙されている」「目を覚ませ」という痛烈な批判をよそに、二人は堂々と交際を継続。記者会見で語られた愛の言葉や、結婚秒読みと囁かれた狂乱の報道劇は、まさに芸能界の歴史に残るスクープとなった。
しかし、その情熱的な愛の裏には、当事者にしか分かり得ない葛藤と圧力が渦巻いていた。後年語られた真相によれば、若さゆえの純粋な思いと、メディアに作られた「悲劇のヒロイン」像との間で、彼女自身も苦しい精神的追いつめられ方をしていたという。