日本テレビ系で放送されている『世界の果てまでイッテQ』は、本来は爆笑を誘う旅バラエティである。しかし、この登山企画に関しては完全に本格的なドキュメンタリーバラエティの様相を呈していた。汗と涙、そして生の恐怖が生々しく画面越しに伝わってきた。
台本など存在しない。予測不能な自然の威厳と、それに屈することなく立ち向かう人間の尊厳。お笑い芸人という肩書を捨て、一人のクライマーとして厳しい雪山と向き合う姿は、視聴者の心を激しく揺さぶった。笑いを提供するはずの番組が、命の重みを突きつける感動のドラマへと昇華した瞬間だった。