定番のソーダ味やコーラ味、グレープフルーツ味に加え、ガリガリ君の歴史を語る上で外せないのが、挑戦的すぎる歴代フレーバーの存在です。特に2010年代前半に展開された「食事系アイス」のシリーズは、アイス界に激震を走らせました。
その先駆けとなったのが、2012年に発売された「ガリガリ君リッチ コーンポタージュ味」です。甘いコーンの風味と本物のつぶコーンをかき氷に閉じ込めた前代未聞の商品は、ネット上で瞬く間にバズを巻き起こし、発売からわずか3日で予定数を完売。あまりの人気に出荷停止へ追い込まれる社会現象となりました。
続く2013年の「クレアおばさんのシチュー味」も堅調なセールスを記録し、開発チームの勢いは最高潮に達します。しかし、2014年に放った第3弾「ガリガリ君リッチ ナポリタン味」で暗雲が立ち込めます。
トマトケチャップ風味のアイスの中にトマトゼリーを散りばめたこの商品は、あまりの味の再現度の高さとアイスとのミスマッチから消費者に敬遠され、売り場に大量の在庫が山積みとなる事態に陥りました。結果として約750万本が売れ残り、約3億円の赤字を計上するという同社史上最大の失敗談となってしまいます。
しかし、赤城乳業はこの大失敗を決して隠蔽せず、テレビ番組やイベントで自虐ネタとしてオープンに公表。「失敗を恐れずに新しい驚きを提供する」という同社のチャレンジ精神の象徴として、現在でも語り草となっています。