配信プラットフォーム時代の到来を決定づけた作品として、絶対に外せないのが『silent』だ。目黒蓮が見せた迫真の演技と、繊細な手話表現が紡ぐ切ないストーリーは若年層を中心に空前のブームを巻き起こし、見逃し配信の再生回数記録を塗り替えた。セリフのない静寂のシーンがスマホの画面越しに視聴者の胸を打ち、何度も繰り返し再生される現象が起きた。
一方で、圧倒的なスケールと重厚なサスペンスで全世代を呑み込んだのが『VIVANT』だ。毎週の放送後にはネット上で熾烈な考察合戦が巻き起こり、配信でのリピート視聴が考察の裏付けとして活用された。また、人間ドラマの至宝と称される脚本家・坂元裕二の手掛ける繊細な会話劇や、『不適切にもほどがある!』が仕掛けた昭和と令和をタイムスリップで跨ぐコンプライアンス風刺コメディなど、時代を映す鏡としてのドラマが配信を通じて拡散される流れは完全に定着している。