蕁麻疹の基本病変は、皮膚の一部が蚊に刺されたように赤くぷっくりと盛り上がる「膨疹(ぼうしん)」です。発症初期には皮膚がチクチク、ムズムズとし始め、数分から数十分の間に急速に赤みと腫れが広がります。一口に蕁麻疹と言っても、その形状や分布には種類ごとに際立った特徴があります。
代表的な蕁麻疹の種類と視覚的特徴:
- 急性蕁麻疹・特発性蕁麻疹:数ミリから手のひら大以上の不規則な地図状に広がる赤い盛り上がりが特徴。全身のあらゆる部位に出現し、激しい痒みを伴いますが、通常は数時間から1日以内に消失します。
- コリン性蕁麻疹:入浴、運動、精神的緊張などで汗をかいた際に現れるタイプ。1〜4ミリ程度の非常に細かな点状のブツブツが散らばるように現れ、痒みだけでなく「ピリピリとした刺すような痛み」を伴うのが典型的な外観です。
- 寒冷蕁麻疹:冷風に当たった部位や冷たい水に触れた場所、あるいは冷房の風が直撃した皮膚に一致して、境界が明瞭な浮腫状の腫れが生じます。
- 機械的蕁麻疹(皮膚描記症):下着の締め付け、ベルトの圧迫、皮膚を爪で引っかいた線に沿って、そのままミミズ腫れのように線状に盛り上がります。
- 小児に多い蕁麻疹:子どもの蕁麻疹は皮膚が薄いため赤みが強く出やすく、複数の小さな膨疹が急速にくっつき合って広範囲の大きな塊になりやすい傾向があります。風邪などのウイルス感染をきっかけに発症することも珍しくありません。