中盤の膠着状態を打ち破ったのは、2026年シーズンに覚醒を遂げた期待の若手大砲だった。相手バッテリーが執拗に攻めていたインハイの98マイルを、迷いなく振り抜いたスイング。ボールは美しい放物線を描き、そのままライトスタンド深層部へと吸い込まれていった。
「狙っていたボールが一球だけ来た。それを仕留められた」と試合後の本人は平然と語る。しかし、プレッシャーのかかる場面で初球から振り切れるメンタルの強さこそ、彼が怪物と呼ばれる所以だ。この一発がチーム全体に勇気を与え、ベンチのムードを一気に最高潮へと押し上げた。