医療従事者や歯科医師の臨床現場、そしてSNS上に溢れる生活者の告白を収集すると、飲料選びの過ちが肉体をいかに蝕んでいるかが赤裸々に浮かび上がります。
都内の歯科クリニックに勤務する歯科医師は、次のような懸念を口にします。「熱中症対策という美名のもと、夏場に子どもへ日常的にスポーツドリンクを与え続けた結果、前歯の裏側がボロボロに溶けて来院するケースが後を絶ちません。スポーツドリンクのpH値は3.5前後の強酸性であり、歯のエナメル質が溶け始めるpH 5.5を遥かに下回っています。ちびちびと長時間飲み続ける習慣は、歯を酸のプールに浸しているのと同じです」
スポーツドリンクによる虫歯と酸蝕症の複合被害は、乳歯や生え変わったばかりの永久歯を持つ未成年者において特に壊滅的なダメージを与えます。SNSや知恵袋などのコミュニティを調査しても、深刻な体験談が数多く報告されています。
「健康診断の数値が悪化して、お酒も飲まないのに『脂肪肝です』と言われた。理由を医師と突き詰めたら、毎朝飲んでいた100%りんごジュースとスムージーだった。生の果物と同じだと思い込んでいたのが本当に恥ずかしい」(40代・会社員)
「夏場にデスクワーク中、喉が渇くたびにイオン飲料を500ml×2本飲んでいた。ある日急に手足が震えて猛烈な倦怠感に襲われ、病院へ運ばれたら重度の高血糖。医師から『典型的なペットボトル症候群だ』と厳しく叱られた」(30代・エンジニア)
「ダイエットのためにゼロコーラを毎日1リットル飲み続けていたが、体重は減るどころか甘いものへの異常な渇望が止まらなくなった。思い切って炭酸水に変えたら、1ヶ月で過食発作がピタリと止まった」(20代・女性)
日本小児歯科学会や小児科学の専門家が警鐘を鳴らす子供に飲ませてはいけないジュースの基準も明快です。「乳幼児用イオン飲料」「加糖乳酸菌飲料」「清涼飲料水全般」は、味覚形成の初期段階にある子どもの舌を狂わせ、濃縮された強烈な甘味に依存する体質を作り上げてしまいます。「喉が渇いたら甘い液体で潤す」という条件反射を幼少期に脳へ刷り込むことこそ、生涯にわたる生活習慣病への第一歩となりかねません。