政治家としての表舞台を離れた後も、田中家が地元・新潟に築き上げた経済的・社会的基盤は強固であり続けている。その象徴と言えるのが、バス事業や不動産業などを手掛ける「越後交通グループ」だ。
田中角栄が築き上げ、代々一族が経営に関わってきた越後交通は、地域インフラとして新潟の暮らしを支えるだけでなく、田中一族の政治的影響力を支える強大な資金源・支援組織でもあった。直紀氏は政治家引退後も、同グループの役員や関連企業の顧問として地域経済に関わり、地元政財界への目配りを怠らなかった。過疎化が進む地方都市において、彼らが保持する利害調整力はいまなお一定の重みを持っている。