運命が暗転したのは2011年4月25日のことでした。午後から予定されていたドラマの撮影現場に姿を現さず、連絡も取れなくなったことを不審に思った所属事務所のマネージャーが自宅を訪問。応答がないため、外出先から戻った妻とともに室内に入ったところ、変わり果てた姿の田中さんが発見されました。すぐに病院へ救急搬送されたものの、死亡が確認されました。
警察の現場検証の結果、事件性はなく首を吊っての自殺と断定されました。しかし、室内からは家族や関係者に向けた明確な遺書やメモの類は一切見つかりませんでした。
なぜ誰からも愛されていた俳優が命を絶たねばならなかったのか。当時、仕事のキャスティングに関する悩みや、責任感の強さゆえの精神的プレッシャー、経済面での不安など様々な憶測が飛び交いました。しかし、決定的な原因を裏付ける証拠は存在せず、突発的な心理状態の悪化が引き金を引いたのではないかとみられています。真面目で弱音を吐かない性格だったからこそ、抱え込んだ苦悩を周囲に悟らせまいとしていたのかもしれません。