高校卒業後、吉本興業の裏方作業からキャリアをスタートさせた彼は、やがて明石家さんまという巨大な才能の目にとまった。当時の彼は下積みどころか、数々の不始末やトラブルで居場所を失いかけていたが、さんまはその規格外の「人間味」と常識外れのリアクションの中に隠された不滅の輝きを見抜いていた。
さんまの付き人兼運転手として過ごした数年間は、現在に続く伝説の宝庫だ。カーナビのない時代、目的地とは真反対の方向へ高速道路を走り続けたり、ラジオのノイズを宇宙人からの交信と信じ込んだりと、逸話には事欠かない。しかし、そうした「世間の枠組みにハマらない純粋さ」こそが、のちにキャンバス上で爆発する創作エネルギーの源泉であったことは間違いない。