モバイル業界を牽引する巨大IT企業のトップふたりも、この追跡エコシステムの構築には尋常ならぬ熱量を注いできた。Googleの最高経営責任者であるサンダー・ピチャイは、世界中に広がるオープンな機器同士の連携を軸に、シームレスな発見体験の提供を強調する。一方でAppleを率いるティム・クックは、厳格なプライバシー保護と密閉されたハードウェア統合を武器に、ユーザーの安心感をブランドの最前面に掲げてきた。
両者の戦略にはアプローチの違いこそあれど、「ユーザーの貴重なデータを護りつつ、紛失リスクを極限までゼロに近づける」という最終目的地は完全に一致している。ライバル同士であるはずの双方が手を携え、不審な追跡タグを互いのプラットフォームで検知する共通規格を策定した動きは、業界全体に大きな衝撃を与えた。