物語のクライマックスで明かされる真犯人、それは真希子の次男である真二だった。この真実こそが、本作最大のどんでん返しだ。当時小学生だった真二は、母・真希子が美津子の家から盗んだカーディガンをこっそり返しに行こうと、御手洗家に忍び込んでいた。そこで偶然、キッチンで火の不始末を起こしてしまう。
幼い真二の小さな過ちと、それを隠そうとした母親の歪んだ愛情。さらに、長男の希一は弟の罪を自分が被ろうと決意し、長年にわたって引きこもり生活を送ることになる。一つの火災の裏には、崩壊していく家族を守ろうとした少年たちの悲痛な叫びが隠されていた。