彼らが取り入れた自然教育の神髄は、単なる田舎体験やレジャーの域にとどまらない。実際に野菜を種から育て、害獣駆除された野生動物の皮をなめして革製品へと再利用する作業を、子供たちは目の当たりにして育つ。食材が食卓に並ぶまでのプロセスや、命をいただくという行為の切実さを、理屈ではなく身体感覚として叩き込むのだ。
便利すぎる現代社会では、何事もボタンひとつで手に入る。しかし、豪雪地帯での除雪作業や暖炉の薪割りには誤魔化しが効かない。体を動かさなければ寒さを凌げず、手をかけなければ作物は実らない。生きる原点に触れる作業を日常のルーティンに組込むことで、子供たちはどんな環境でも生き抜いていける生命力を着実に身につけている。