事件の核心である違法賭博・巨額不正送金事件の手口は、巧妙を極めていた。口座へのアクセス権限を巧みにコントロールし、銀行からの本人確認通知や連絡先情報を勝手に変更。電話口で銀行員に対して本人になりすます手口まで使われていたことが、その後の調査で判明している。
被害額は当初の推計を遥かに上回り、最終的な被害総額は1600万ドル(約24億円)以上に上った。試合やトレーニングに全神経を注ぐアスリートの無防備な隙を突き、長期間にわたって資金を抜き取り続けた計画的な犯罪行為。長年連添った「最も近い存在」による欺瞞の全貌は、単なる金銭被害を超えた深い傷痕を残すこととなった。