シーモンキー飼育における失敗理由の9割以上を占めるのが、飢餓ではなく「餌のあげすぎによる水質悪化」です。元気に泳ぎ回る姿が愛らしいあまり、毎日餌を投入してしまう飼育者が後を絶ちませんが、これは自ら全滅の環境を作り出しているのと同義といえます。
シーモンキーは自力で餌の摂取量をコントロールできず、水中に漂う粒子を絶え間なく体内に取り込み続けます。処理能力を超える餌が水槽内に投入されると、食べ残された有機物は水底で急速に腐敗を始めます。その結果、水中の有機物を分解しようとバクテリアが爆発的に増殖し、溶存酸素を一気に消費して深刻な「酸欠状態」を引き起こすのです。
さらに、腐敗プロセスでアンモニアや亜硝酸といった有害物質濃度が跳ね上がり、水質が白く濁ります。シーモンキーはエラ呼吸を行っているため、濁った水底に溜まるスラッジ(沈殿物)が呼吸器官に詰まり、最終的に窒息死に至ります。「餌が少なくて餓死する」リスクよりも、「餌を与えすぎて環境が崩壊する」リスクのほうが圧倒的に高い事実を認識しなければなりません。